川口元郷　内科　循環器内科　川口領家循環器内科クリニック

本来は肺の胸膜腫瘍に関してお話しする予定でしたが、当初の予定を変更して、今回は全世界的にも流行し、WHOからもパンデミック宣言の出された新型コロナウイルスに対する私見を述べてみたいと思います。

今回のコロナウイルスの拡散は、コウモリなど他の動物からの感染が濃厚だとされています。
古の昔から人間とその他の動物との間では寄生虫や菌類、ウイルスなどを共有・伝搬してきた歴史があります。
そして、種固有の細菌やウイルスを持つようになっていきました。そのような状況下で、食べなれないものを食べると概して問題を生じることは既に狂牛病の時にも経験しています。

現代社会において、食べなれないものや特殊なものは、あまり食べないほうが良いのかも知れません。
また、火が完全に通っていない生食も感染の危険を増します。

現在までに得られた知見から対策を行うとすれば、コロナウイルスは飛沫感染により伝搬するため、手洗いやうがいの励行。
外出時のマスクの着用。色々なものに触れない。
そして、密閉された空間で多くの人と長時間接しないようにすることが予防の重要なポイントかと思います。
また、呼吸器疾患や糖尿病などの基礎疾患を持った人や高齢者では感染時に重篤化しやすいとされており、外出を極力控えるなど注意が必要です。
免疫力の低下は、ウイルス感染においては重要なキーワードとなります。免疫力を高める一番は十分な睡眠と、バランスのとれた食事が肝心です。
納豆や豆腐などの大豆タンパク摂取や、以前もご紹介したコエンザイムQ10などのサプリも有効と考えます。

今までの人類史の中でも、黒死病と恐れられたペストの大流行や天然痘などの伝染病がありました。
しかし、その都度、われわれ人類は結集して知恵を出し合って戦い、勝利を収めてきました。困難な時こそみんなで助け合うのが人間なのです。
今回も人類が勝利することは間違いないと思っています。